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with JB エンジェルス

 実に久しぶりで、LLPWの後楽園興行に行った。女子プロレスはおろかプロレスの生観戦そのものから離れて久しい。それが突然LLというのも妙だが、わけがある。
 私の友人に作家の女性がいる。旦那さんの仕事の都合でNYにいるとき、ひとりの日本人女性と知り合いになった。夫婦で日本料理店をやっているということだ。その女性が、山崎五紀さんだった。元全日本女子プロレスの人気レスラーで、同期の立野記代と「JBエンジェルス」というタッグを組み、クラッシュ・ギャルズや極悪同盟と名勝負を繰り広げていた。
 その山崎五紀さんの半生を、彼女が聞き書きして出版にこぎつけた。「五紀伝」という。そして5月、日本に帰ってきていた五紀さんが、盟友・立野記代が所属しているLLPWのリング上で出版の挨拶をすることになった。聞き書きした私の友人も、今住んでいる新潟から駆けつけた。どうせなら、とかつて女子プロレスをよく見ていた私に声をかけてくれたわけだ。
 そんなストーリーを抱えつつ、後楽園ホールに行った。冬の時代と聞いていたが、予想以上に客席は埋まっていた。もっとも、招待券を乱発しているというから、有料入場者がどれくらいいるかはわからない。北側のステージ上はスクリーンでふさがれ、ほんのわずかしか客席が設置されていない。東のバルコニーにはマニアらしき集団が陣取っていた。昔、あそこからリング上の三田英津子に向かって紙テープを投げたことを思い出す。もちろん、ファンに頼まれてだが。
 試合は見なれたテンポで進むが、エンターテインメント的な演出がずいぶん目立つ。生え抜きの選手のほか、解散したガイアから植松寿絵、全女から井上貴子、ダンプ松本(!)、ZAP-T(渡辺智子)なんかも登場。セコンドに豊田真奈美はいるし、時代の変わり方を実感してしまった。
 会場内の物販ブースでは「五紀伝」も本人が売っており、めでたく完売。「20年前、ずっと追っかけてました」と感慨深げな主婦もいた。とにかくあの頃は週2回ペースで全女のTV中継があり、クラッシュの行くところ黄色い悲鳴で充ちていた。男子プロレスも、2団体時代。私は猪木信者で、馬場や鶴田のプロレスなど認めようとしなかった。だから必然的に女子プロレスも見下していた。それが変わったのは、プロレス界が変革を起こしてからのことだ。UWFが出て、その対極にFMWができ、インディーズが乱立し、女子プロレスも他団体化した。猪木の化けの皮がはがれはじめ、馬場が「さん」付けで呼ばれるようになった。「もう、面白ければいいや」と女子も見始めた。その頃、偶然仕事で全女との絡みができたせいもある。
 まあ私のプロレス遍歴はいい。
 その日の試合後、何となく誘っていただき、ドームホテルのラウンジで関係者の方々とビールを飲んだ。五紀さん、ジャンボ堀さん、豊田真奈美選手、コンドル斉藤さん(今はイラストレーター)、五紀さんと同期のKさん、元週プロ編集長の濱部さん、NYのお友達、などなど。あとから立野選手、ハーレー斉藤選手も現れた。いやもうファンとしては、そこにいるだけで幸せな時間。
 夢を見るように過ぎていった、日曜のできごとだった。
ItsukiyosikoJb

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